眠れぬ夜は君のせい

├2人きりの食事会

時間は早い。

あっという間にその日を迎えた。

目の前の夜景がキレイな『エンペラーホテル』の最上階のレストラン。

両親の間に座っている私は、衛藤さんたちを待っていた。

「きたようだ」

お父様の声に視線を向けると、彼がいた。

昨日と同じ、スーツがよく似合っている。

そして、目立っていた。

「こんばんは」

気がつけば、衛藤さんは目の前。

間近で見た彼の顔に、ドキッとする。
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