眠れぬ夜は君のせい
何故か沈黙。

「何も思わないんですか?」

沈黙を破るように、衛藤さんが言った。

「えっ?」

「私との結婚、萌波さんはためらっていないと」

ためらい?

どうしてそんなのが?

「そんな…」

言葉が続かない。

そんなことを言われたものだから、何も言えない。

再び流れる沈黙。

気まずくて、どうすればいいの?

そう思っていたら、
「試しましょうか?」
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