ずっとあなたと
シャーペン貸して
「遅刻するぅ~!」
私は中島蘭七。高校二年生。この春引っ越ししてきたんだ。
今何してるかって?
今日から新しく通う星城学園にむかっているところなんだ。
でも遅刻寸前!
やばいよー。
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
「やばい!チャイムなってる!」
私は結構自慢の足で走った。

「えぇ~。この春転校してくることになった中島蘭七くんだ。中島。自己紹介してくれ。」
怖そうな先生だなぁ~。私はそう思いながら口を開いた。
「この春転校してくることになった中島蘭七です。みんな仲良くしてね!」
「じゃあ中島はあそこの空いてる席につけ。」
私は急いで席についた。
隣に座っていたのは
齋藤龍馬っていう。
第一印象は『俺様ドS』
「私中島蘭七っていうの。よろしくね!」
「知ってる。さっき聞いた。てかシャーペン貸してくんない」
「あっうん。」
齋藤はありがとうも何も言わず私のシャーペンを無言で借りた。
なにこいつっ!
私は心の中で叫んだ。
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
授業が終わった。
コロン…。
目の前にシャーペンが転がってきた。
「あっ、ありがと」
齋藤は聞こえるか聞こえないくらいの声でお礼を言った。
なっ、何!さっきは貸してくんない?とか言ってたくせに恥ずかしがってありがとうって…。


キュンってきたんですけど!?俺様なのにちょっと恥ずかしがりやって感じ!?
わお!

「何?俺の顔になんかついてるか?ちょっとうざいんだけど。」
「いや、何もついてません。」

振り向いたー!振り向いたー!
これは絶対恋だな。
私は確信した。
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