渇いた詩
お日柄も良く、なんて言葉が似合うような。



そんな、晴れた日。



今日はあたしのお見合いの日だ。



これも一つの出会いなんだと自分に言い聞かせるけど、



今日のお見合いの日に選んだ服は久弥が初めてあたしに買ってくれた白のワンピース。



どうあがいても久弥から離れられない自分に苦笑した。



「サク、こっちだ」


ホテルの前であたしを待っていたお父さんとお母さんと合流する。



「なんだかお母さんがドキドキしてきちゃったわ。サク、着物、変じゃない」


「変じゃないよ」



お母さんは着なれない着物にガチガチになっていた。



「ほら、行くぞ。お相手の方はもうお待ちだ」



「はい……」



あたしは静かに部屋の扉を開けた。




「どうも、お待たせしました」



「いえ、こちらも今来たとこですから。お入りになってください」



お父さんが相手の両親と挨拶をしている。
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