渇いた詩
うがい手洗いを丁寧にして洗面所をあとにした。


「桜、はい。着替え、ここ置いておくから」


久弥に渡されたのはブカブカのジャージだった。


左胸にある名札には汚い字で「スター★久弥」と書かれていたのに思わず吹き出して笑った。



「それソウが……ダチが書いたやつ。油性で書くから消えないんだよな」



頭をかいて苦笑する久弥。



本当に表情がクルクルクルクル変わるな。
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