君に、会いたくなった

好きな人

 次の日、朝に玄関で海先輩と隼人先輩と誰か、女の人とで話してた。


 海先輩が嬉しそうに笑ってた。


 まるで恋してるみたいに…


「はぁ…」


「美菜ちゃん、おはよ。どしたの?ボーっとして!!」

 
 朝からふわふわ髪を揺らして雪乃が登校してきた。そして、私の見ている方を見て、


「あれ、絶対海先輩が言ってた好きな人だねー。」

そう言った。


 鞄の取っ手をギュッと強く握った。手が痛くなるほど強く…

 そうかもしれない。あの雰囲気…


 その瞬間、海先輩と目が合った。



あっ――――――


 
 私は瞬時に目を逸らした。

 
 きっとすごい不自然なそらし方になってたかも…



「そ、そろそろ教室いこっか。」

 
 それを見かねて雪乃が気を使ってくれた。



「そうだね。」




< 11 / 33 >

この作品をシェア

pagetop