ありのまま、愛すること。
それは、明確な教育の「目的」を持たないからであると私は考えます。

「なぜ、小学校へ行くのか」「なぜ中学校へ行くのか」と子どもたちに問えば、「義務教育だから」と答えるでしょう。あるいは「みんなが行くから」と。

教師に聞いても同じようなものではないでしょうか。

誰もが教育の本質を考えず、仕組みばかりがひとり歩きしているんです。

走るのが嫌いな子に無理やり競走させて「お前はビリだ」ということが、本当に教育でしょうか。

あるいは、絵を描くのが苦手な子が一生懸命に描いた絵を「ヘタだな、君の絵は」と点数をつけること、算数を学ぶ目的も教えずに、しかもできるようになるまで教えもせずに、0点をつけ「落ちこぼれ」というレッテルを貼ること……それが本当に、教育なのでしょうか。

それぞれの教科の目的は、最終的に同じ言葉で結ばれるべきであると私は考えます。

「学問を学ぶことにより、あなたが将来どんな仕事を通して、素晴らしい未来の地球づくりに貢献できるのかを考えてほしい」

こう伝えるのが教育であると信じているのです。


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