涙の波紋
いいにおいの朝
携帯のアラームの音が
家の中に響く。
ひよこの心地のいい音なのに今の彼には不快に感じている
「っせー・・」
彼の名前は井原慶(いはらけい)25歳パン屋でバイト中
今日は仕事が休みだったのにアラームがなってしまった。
せっかくの休日なのに早く起きちまった。
イライラ
ベッドに寝たままで机にあったメガネを取ろうとするがおとしてしまった。
イライライライラ
メガネを拾い
ベッドからやっとでた
喉が渇いたから水を飲もう。
水がなかった
イライラ.イライラ.
イライラ.イライラ.
イライラ.イライラ.
最悪の朝
しょうがないから
紅茶をのもうとお湯を沸かした
沸くまで
ぼーとしていた
まるで慶は
絵のように動かなくなった
ぴゅ----------
お湯が沸いた音にもイライラしていたがそれは置いといてコーヒーカップにお湯を注いだ。
そしてテーブルに座り
ティーパックをお湯の中投入
一気いい香りが広がり
鼻の穴のなかに優しく入っていった。
「ふぅん。いいにおい」
そのにおいは
一瞬慶を幸せにさせた。