涙の波紋
慶とひとみは夜道を二人で歩いていた。慶の体力が徐々に失われていくのにひとみは気付いていたが、自分が夏也をおぶれるわけでもないので申し訳なさそうにしていた。
「大丈夫?慶君。」
「あぁ。俺も一応男だからな」
と強がった。
「ところでひとみ。お前いつもあんな風に夏也に怒られてんのか?」
「えっ!」
ひとみはびくっとした。そのあとにわかりやすい作り笑いをした。
「まさかぁ。今日はちょっと機嫌が悪かっただけだよ。」
「そうか・・・。そうだよな!夏也はそんなやつじゃないし」
「そうだよ」
慶は多少の疑いがあったがそんなは気にしなかった。
その話題を変えよとひとみは道案内をした。
「そこを曲がってまっすぐ行ったところアパート。」
そして3人は夏也とひとみの家に着いた。慶は体力が限界だったので玄関のすぐそこの辺りにおろした。
「ありがとうね。慶君」
「いや。楽勝だぜ夏也を背負うぐらい。あっ!」
なにかを思い出したようにかばんからペンとレシートを出してレシートのうらになにかを書き始めた。
「これ!俺の電話番号。ひとみ知らなかっただろ?
なんかあったら電話してな」
「う・・うん!」
じゃあと言いながら慶は帰って行った。
ひとみは嬉しそうに.にこにこしていた
「おい!!!!」