虹色クレヨン
「……なで、……奏!」
「……はぁ?………うわっ!!」
眠くて重たい瞼を開けると、目の前の人物に驚き、ぱっちりと目が覚めた。
「おはよー、奏。いきなり叫ぶなよ。」
「だって……なんでいるの?!」
そう、そこには翔がいたのだった。
「だって全然起きないじゃん。みんな待ってるんだ。奏が起きて来ないから、新年の挨拶が出来なくて困ってんだぞ。」
あ、そっか。
今日は元旦かぁ。
………ん?
「でも、なんで起こしに来たのが翔なの?」
恥ずかしそうに翔が言った。
「ジャンケンに負けちゃったから。」