虹色クレヨン
それから流々が見つかるまで、あたしは翔と和室で待っていた。
梓と琴美は再び流々を探しに行った。
隣のリビングでお父さんとお母さん、和人伯父さんと奈保伯母さん、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんがいる。
「ねぇ、K・Sさんってどんなカンジの人なの?」
「……うーん、どうだろうね。」
「えー教えてくれたっていいじゃん。学校違うんだし。あたしに言ってもみんなにバレないよ?」
「そりゃ、そうだけど……」
「どんな人なの?」
翔の顔が赤くなっていく。
あたしは翔の好きな人が知りたいような知りたくないような、よく分からない気持ちだった。
そして淡い期待を抱いていた。
イニシャルは違うけど、翔の好きな人があたしだったら……