虹色クレヨン




それから流々が見つかるまで、あたしは翔と和室で待っていた。


梓と琴美は再び流々を探しに行った。


隣のリビングでお父さんとお母さん、和人伯父さんと奈保伯母さん、お祖父ちゃんとお祖母ちゃんがいる。


「ねぇ、K・Sさんってどんなカンジの人なの?」

「……うーん、どうだろうね。」

「えー教えてくれたっていいじゃん。学校違うんだし。あたしに言ってもみんなにバレないよ?」

「そりゃ、そうだけど……」

「どんな人なの?」

翔の顔が赤くなっていく。


あたしは翔の好きな人が知りたいような知りたくないような、よく分からない気持ちだった。



そして淡い期待を抱いていた。
イニシャルは違うけど、翔の好きな人があたしだったら……













< 9 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop