死せる前に君を斬る
更にしばらく階段を上っていくと
およそ最上階だと思われるフロアに着いた。
男は一度こちらを見やると
重たそうなドアを開けた。
「着きましたよ」
愛想良く微笑み、
部屋に案内した男は暫くアサ―ラの反応を伺っていた。
しかしアサ―ラは一瞬顔をしかめただけで、何も言わなかった。
「姫君、あなたにはここで過ごしていただきます」
アサ―ラはその言葉をも無視し、
黙って窓際に歩いて行った。