DEAR はたちのあたしへ
通路を挟んでの隣だからって学校に来た時気付かなかったアタシもアタシだけど…


何でずっと隣の席の子はずっとアタシを見てるんだ…?


アタシは隣の子を見たくてもなかなか見られずずっと固まったまま3時間目が終了した。



終わったと同時に体の力も抜けた。

だから勇気を出して話しかけようとした時…


「梨奈さん…でしたっけ?…今日は通院ですか。持病とか持ってるんですか?」



はっ!?


「えっ!?…えっと……?」


「あ!すいません。僕、転入生の二丹田俊也です。父の仕事の事情でアメリカから引っ越して来たんです。」


「あ…はぁ…帰国子女………あ!あの!何でアタシの名前知ってるんですか?」


「先ほど、先生が原川さんの事を名前で呼んでたからです。」


「あ…そう、ですか。」



そう、これからが、アタシの初恋の始まり。
< 5 / 9 >

この作品をシェア

pagetop