starry night
私はふと、屋上にのぼってみたいと思った。
安全のために鍵がかかっていて立入禁止の屋上。
あの薄暗い階段の下をさぼり場にしているイリヤから、もしものために鍵をぶっこわしておいたと聞いたことがある。
もしもって、いつだよ……と思っていたけれど
今はまさに、もしもだ。
私は薄暗い階段をのぼって、鉄の扉に手をかけた。
軋む音と共に、扉は開いて
そこには広い空が待っていた。
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