黒蝶【完】


要がちょっと声のトーンを落として答えた。


「へえ~かわいいね~♪」


それに気づいているのかいないのか。


彼女はいつも通りだった。


「これ、澄華ちゃんの?」


「は?」


誰がいつ“澄華ちゃん”何て呼んでいいって言った?


「そうそう。俺があげたの」


要がかわりにそう答えた。


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