黒蝶【完】


そう言って彼女の手を振り払い教室を出た。


「私は諦めないから!」


彼女のその声には聞こえないふりをした。


また明日からも付きまとわれるのかと思うと胸やけがした。


「なあ、ちょっといいか?」


下駄箱でまた呼び止められた。


今日はとことんついてない日だと思った。


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