電恋
だから拓海自身も
「もっと勉強しよう」

といった考えは持たなかったし、
「自分はこれくらいの人間だ。」
という考えさえもち、15歳にして半ば自分の能力を諦め、ただ呆然と日々過ごしていた。

拓海には普段一緒にご飯 を食べたり、休み時間に雑談をしたりするクラスメイトはいたが、彼らが拓海にとって、心から信用し、付き合っていける人間かと言うと、そうではなかった。


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