真っ赤な果実



「二つ目は、そこ。」


友里が不思議そうな顔をする。



「無意識だろうな…。

友里は、いつでも人の立場に立って考える事が出来てる。

その人の気持ちになって、真剣になって向きあう。


その優しい心。

友輝さんと友里はそっくりだよ。

他人(ひと)のために一生懸命になれるんだ。


気遣いのレベルがプロ並みだ。

友里が香川さんがいたような店で働いてたら、俺は1億貢ぐ自信がある。」



友里は少し笑ってしまったが、すぐに顔を戻した。



「笑っていいとこだよ。

今の真剣に受け止められたら、俺は自己破産しちゃうよ。」



大和の言葉で友里は大笑いしだした。


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