真っ赤な果実
純哉の部屋に入り、床にすわった優哉は、近くにあったクッションをギュッと握りながら、純哉にあることを問いかけようとした。
「…あのさ、」
―チャラリラリン♪―
「やべ!トイレいきてえ!」
しかし、純哉のケータイと純哉に声がかき消されてしまった。
「ん?優哉、なんか言ったか?」
「…いや、別に…。」
「そうか、じゃあちょっとトイレ行ってくるから、メール適当に返しといて!!」
「えっ?僕が??」
純哉はロックかかってねぇからぁぁぁと言いながら部屋をでていった。
「…何あの人」
優哉は仕方なくケータイをひらいた。