真っ赤な果実
―チャラリラリン♪―
優哉は着信音で我に返った。
「友里…っ」
大和先輩はかっこいい。
僕にないものを沢山もっている。
友里が望むなら…、
もし大和先輩を好きなら、
僕は精いっぱい協力してあげるよ。
でも…、あんな事おもいだしたら…。
僕はどうすればいい?
どうしたら君の笑顔を守っていける?
優哉は純哉ケータイを放置し、自分の部屋にもどった。
そして、机の奥からあの紙を取り出し、制服のズボンのポケットに入れた。