真っ赤な果実
第5章
逢いたい…。
友里が祖母から、聞きたくなかった言葉を聞かされて三日がたった。
どこへ行っても、なにをしても、友里の気持ち軽くなることはなかった。
その日、友里は学校から帰り、PCを開いた。
「…メール、たくさん来てる。」
そのメールの大半は、きれいなモデルみたいな先輩こと大和からだった。
「先輩。心配してくれてたんだ…。」
逢いたい……。
逢いたい…。
友里の中に不思議な感情がこみあげてきた。
先輩に逢いたくてしょうがなかった。
明日の昼休み、逢う約束をして、友里は眠りについた。