真っ赤な果実


俺は、友輝さんみたいになりたくて、翌日早く来てしまった。


これが、いけなかったんだ。




俺が部室に入ろうとすると、中に誰かいた。


「誰だろう?
大事なハナシかな??」


話が終わったら入ろうと思って、入口に静かに座った。



中から会話が聞こえていた。


「今日も行く??」

「行くだろ♪部費こんなにあるんだから!!」

「監督にばれたらお終いだけどな!」

「それがいいんだよ!
第一あいつバカだから気付かねーよ♪」


「やっぱkiyoraのスミレさんだな!」

「あの人キレーだよな!!
キャバ嬢1だよ!」



俺は少しの会話で理解した。



中にいる集団は、部費を盗んでいること。

そして、それを娯楽につかっていること。



あまりの下品さに、中1の俺でも吐き気がした。


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