真っ赤な果実



でも、一番ショックだったことがあった。


―ガチャ―

俺はドアを開けた。



「なんでですか?
…熊田先輩。」



先輩数人は驚いた顔で俺をみた。


でも熊田先輩は変わらず笑っていた…。


「こんな事したらダメですよ!?」


俺は先輩に声を張り上げた。



「何が悪いんだ??」

その一言で、俺の頭は真っ白になった。


「ガキにはわかんねぇか…。」


熊田先輩は俺の頭を軽く撫でていった。




俺はその日の部活、ただただ棒立ちしているだけだった。


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