真っ赤な果実



「私をよく指名してくれる、あるお客様方がいました。

その方々はどう見ても全員中高生くらい。

本来なら立ち入り禁止です。


しかし、その中の一人がオーナーの甥。

さらにどこから湧いたのか不明な多額のお金をもっていたので特例でした。



ある日の仕事場に向かう途中、後輩の七瀬君から電話がかかってきました。


内容は、店に出入りしてる不審な子供はいませんか?と言う事でした。

私はいると答えました。


すると七瀬君は、罪をかぶせられた後輩がいるので助けてくれませんか?といいました。


あまりに必死だったので、私は七瀬君に手を貸す事にしました。」



香川さんは一息ついた。
誰も言葉を発さなかった。


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