真っ赤な果実
全員の視線が熊田先輩たちに向けられる。
「これは大問題だ。」
生徒指導の先生が熊田先輩たちをつれていった。
校長が香川さんに話しかけた。
「えっと、香川さん。
ホントにありがとうございます。
我々は、罪のない生徒の人生をメチャクチャにしてしまうところだった。」
香川さんは笑った。
「お礼なら、七瀬君に言ってください。
私は、少し手を貸しただけです。」
先生も監督も、みんな友輝さんに頭を下げていた。
友輝さんは俺を見て優しく微笑んだ。
だから俺も先生たちと監督と一緒に頭を下げた。
「ありがとうございました!!!」