ハツコイ

「ナナちゃーん!」

声のする方をパッと見てみると、多分、三年生男子であろう軍団が食堂に向かって歩いていた。


思わず立ち上がってしまったあたし。


「バイバーイ!!」


誰が誰だか全然分かんないけど、ペコッと頭を下げておいた。


「三年生だよ、あれ。
ナナ覚えられちゃってるね」

そう言って笑ってるミキ。


「あたし、なんだか
こうゆうのニガテ…」

もともと、人見知りの激しいあたしが、先輩達と絡むなんて超苦手分野だ。


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