ハツコイ
暇だな。
今日はミキはバイトだと言って、先に帰って行った。
四時まであと二十分かぁ。
どうやって時間つぶそう。
なんて考えていた時、ガラッと教室の扉が開き、入って来たのは陽平だった。
陽平はあたしに気付いて隣の席に腰掛ける。
「おっ。
木下何やってんの?」
「陽平!!ちょうどいいとこに来たー。
ちょっとだけ話し相手になって♪」
「別にいいけど。
誰か待ってんの?」
「うん。桃ちゃんと四時にバスケ部の部室前で待ち合わせ。」
「一緒帰るんだ?
さすが木下姉妹、仲良いなー。」