うちのダンナ様
新クラス
「ただいまぁ~」
あ。
帰ってきたかも、うちのダンナ。
リビングに入ってきたのは紛れもないうちのダンナ。
「おかえり。どうだった?演奏会。」
今年、運が悪く吹奏楽部の顧問となってしまった湊は
今日のなんちゃら楽団の演奏会に顧問として付き添ってったんだ。
「はぁ?もぅ眠くて眠くて面白くもなんともありませんよ。」
だろうな。
「寝た?」
「ん。寝ましたよ。そしたら部長に怒られちゃいました。」
「ふ~ん。吹部ってわりと真面目な子多いもんね」
「ほんとですよ。てゅーか俺のオレオ勝手に食べないでくださいよ。」
スーツのネクタイを緩めながらあたしの手元を指した。
「あ。これ湊の?」
「運動会の後にもらったの。」
「えぇ?!生徒はもらってないのに?」