1ミリのキセキ
…だから…愛華が本当の笑顔を見せることもめったに無くて…


唯一ギターをやってるときはすごく楽しそうだった。


そして…愛華は決意したの。


外の世界に行こうって。


塀の内側じゃ、
大好きなギターの世界も
LIVEもない。
バンドすら組めない。


何より…愛華は普通の生活を望んでいた。


学校に行って、友達作って…
家に帰ったら家族が居て、一緒にご飯食べれるような…
そんな当たり前が愛華にとっては夢のような話しだった。


だから、私達はこっそり家を抜け出した。


走って走って…
それでその日のうちにバンドを結成した。


家出してきた子がたまる場所があったから
私達はそこで生活した。


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