1ミリのキセキ
愛華が生きてた中で一番楽しそうにしてたのはこの時だと思う。


LIVEもして、たくさん友達が出来て
毎日が楽しかった。


でも、1ヶ月もしないうちに私達の居場所はバレてしまった。


愛華の両親に雇われた人たちが迎えにきた。


あのとき迎えにきたのが愛華の両親だったら
私達も諦めて帰ったかもしれない…。


逃げ出したけど
車に速さで勝てるわけが無いなんて分かっていた…。


欲しいものも買ってもらえないし
あまり清潔な生活とは言えなかったけど
愛華は仲間と居場所を始めて手に入れたから…。


ただ簡単になんて手放したくなかった…。


たくさんの車が追いかけてきて…


私たちは走るしか出来なくて…。


でも
車のライトが眩しく感じた瞬間…私たちは捕まった。

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