それでも君が好き
*.高熱
「おかえりなさい、侑祐さん...」
「・・・・・」
深夜2時過ぎ・・・
いつものように帰宅してきた侑祐さんに声をかけてみる。
返事は・・・ない。
もう慣れちゃった・・・
まあ、最初は辛くて泣いてたけどね?
すれ違い様に、女性用の香水の臭いがした。
あぁ・・・。
今日も違う女の人と過ごしたんだ・・・
ズキン、と痛む胸。
だんだんと目に溜まっていく涙。
必死に零れないように、
バレないように、
二階へ駆け上がった。
「・ックゥ・・ふえ・・」
自室に戻ると涙が溢れ出した。
ごめんなさい・・・
ごめんなんさい・・・
ごめんなさい、侑祐さん・・・
あたしと結婚さえしなければ、
あなたは
好きな人と一緒になれたのに―――..