お願いやめて。
正直怖い。
外にだって出たくないくらい。




でも、所詮他人事だと思ってた。

思ってたのに…。










「今回の犠牲者が隣のクラスの皐ちゃんなんてね」

「…もー怖いよー…」

学校に着くとクラスはそんな話題でいっぱいだった。

「おっはよー」

「おはよー!芽伊!ニュース見た?!」

「うん」

親友の美咲の言葉に頷く。
美咲ったら朝から元気だなあ。
まあ美咲はいつも元気だけどー。


「まじやばいって!どうしよう…怖いよ」


不安そうな表現を少しでも和らげたくて微笑んだ。


「大丈夫。美咲は私が守るかーらっ」

「ふはっ!ありがとっ」



大丈夫、大丈夫だよ。
私達には関係ない。



美咲の笑顔にホッとして私もまた笑った。
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