お願いやめて。
犯行時刻はいつも真夜中。

そんな時間帯はもちろん家で寝てる。


だからね私達は普段より警戒しながら暮らしていけばいいの。

警察もすぐ犯人を捕まえてくれるだろうし。


帰り道、不安そうな顔をして歩く美咲にそう話せば、だよねぇと表情を緩めた。
そこからはクラスメイトの悪口などを言い笑いながら帰宅した。

「ただいまぁ」

鍵を二個付けチェーンも付ける。
比較的呑気な私でもこの事件に少しは危機感を感じているらしい。
まあ家にいるのは私一人だし。


なぜなら両親は海外に出張に行っており、本来いるハズの姉も彼氏の所に入り浸っておりもうほとんど帰っとこないからだ。

正直寂しいし無性に人肌恋しくなる時もあったりするけど、私は…。

「大丈夫…」


まるで自分へ言い聞かせるように呟いた。
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