午睡は香を纏いて
最低だ、あたしは。
莉亜を心配しているといいながら、結局は自分の体がかわいいんだ。
命を刈られるという人たちに衝撃を受けながら、酷いと言いながら、自分はここから出ることすら恐怖している。


あたしは醜いくらい、自分が大事なんだ……。
自分への嫌悪感が涙となって溢れて、止まらなかった。





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