午睡は香を纏いて
「で、カサネ。昨晩の話をしておきたいんだが」
「昨晩……」
改まった口ぶりから、カインが言わんとしていることが分かった。どくんと胸がうつ。
「莉亜の、こと?」
顔を向けて訊けば、カインは頷いた。
「ああ。ひと月ほど前、カサネのものとと同じ服装をした少女が一人、神武団に捕えられたそうだ」
視界がくらりと揺れた。心臓が止まってしまいそうな衝撃。
「年は十六、七。背の半ば程の長さの黒髪。瞳は黒。外見の特徴はそれくらいしか分からなかった。
どうだ? リアという子に類似点はあるか?」
ぎゅう、と目を閉じ、莉亜の綺麗な立ち姿を思い出す。艶やかな長い髪も瞳も、深みのある黒だ。
潰れてしまいそうな胸元を押えながら、どうにか言葉を吐き出した。
「おなじ……。ぜんぶ」
「そうか」
ふう、とカインが息をついた。
「昨晩……」
改まった口ぶりから、カインが言わんとしていることが分かった。どくんと胸がうつ。
「莉亜の、こと?」
顔を向けて訊けば、カインは頷いた。
「ああ。ひと月ほど前、カサネのものとと同じ服装をした少女が一人、神武団に捕えられたそうだ」
視界がくらりと揺れた。心臓が止まってしまいそうな衝撃。
「年は十六、七。背の半ば程の長さの黒髪。瞳は黒。外見の特徴はそれくらいしか分からなかった。
どうだ? リアという子に類似点はあるか?」
ぎゅう、と目を閉じ、莉亜の綺麗な立ち姿を思い出す。艶やかな長い髪も瞳も、深みのある黒だ。
潰れてしまいそうな胸元を押えながら、どうにか言葉を吐き出した。
「おなじ……。ぜんぶ」
「そうか」
ふう、とカインが息をついた。