馬鹿、ごめん、今の嘘。
あの後皆教室に戻って。



あたしとアンタが、長い廊下に取り残された。



「ありがとう。嬉しかったよ。

助けてくれてありがとう。」


「アンタは、どうしてそんな事が言えるの??
あたし、アンタの事殴っちゃったよ??」



「そんな事、気にしてないよ。
あたしは、アンタが助けてくれたことが、
すっごい嬉しかったよ。」



アンタはあたしに、

今まで見せた事無いような笑顔を見せた



その笑顔が、

まるで天使が微笑んでるみたいで、



泣いていたあたしも、



微笑んでしまうの。



「あたしは…ただ、強くなりたかっただけだよ。

アンタみたいに。」


「馬鹿。」



え?????



「アンタは、あたしにとってはずっとずっと前からヒーローだよ。」
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