紅蒼ノ魔女(仮)
「僕は女だよ。
僕、なんて言ってるけどね。」
「そっ、そうか…
悪かった。」
「別にいいよ。
気にしてないから。」
「それ絶対嘘だよな?」
クルが怯えてる。
だがそれがどうした。
「ほらほらさっさと帰りなよ。
クルさんは頂に近い者なんだから。」
「おう。
ホントにすまなかったな。」
しっかりと反省しているようだし、許してあげるか。
僕は心が広いからね。
「もういいよ。
僕も色々知れて良かった。」
「そうか。
あまり役に立ってないけどな。」
そんなことはない、とは言えないが、新しい情報が手には入ったのは事実だ。
「じゃあな。」
「うん。」
クルは最初と同じように、枝から枝へと跳び、森の中に消えていった。
ふぅ、と息をはいた。
珍しく緊張していたのだろう。
相手は蒼魔者だったから。
バレたらお終いだった。
いや、違う。
「きっと、わかってたよな…」
魔力を隠すなんてできない僕は、普通にしていただけで。
この力自体がやっていてくれたかもしれないが、少しは流れていたと思う。
紅魔女、とはいかなくてもただの人間ではないことは気付いていてもおかしくはなかった。
僕も人間だ、とは言っていなかったし。
でもどうだろう?
「あいつは馬鹿だったしなー。」
気付いてないかもしれないな。
そうだったらいいんだけど。
それか今日のことを忘れてくれたら。
そうすれば戦争が起きた時に会っても、あっちは動揺しないですむ。
僕はきっと揺らぐことはないだろうから平気だけど。
僕、なんて言ってるけどね。」
「そっ、そうか…
悪かった。」
「別にいいよ。
気にしてないから。」
「それ絶対嘘だよな?」
クルが怯えてる。
だがそれがどうした。
「ほらほらさっさと帰りなよ。
クルさんは頂に近い者なんだから。」
「おう。
ホントにすまなかったな。」
しっかりと反省しているようだし、許してあげるか。
僕は心が広いからね。
「もういいよ。
僕も色々知れて良かった。」
「そうか。
あまり役に立ってないけどな。」
そんなことはない、とは言えないが、新しい情報が手には入ったのは事実だ。
「じゃあな。」
「うん。」
クルは最初と同じように、枝から枝へと跳び、森の中に消えていった。
ふぅ、と息をはいた。
珍しく緊張していたのだろう。
相手は蒼魔者だったから。
バレたらお終いだった。
いや、違う。
「きっと、わかってたよな…」
魔力を隠すなんてできない僕は、普通にしていただけで。
この力自体がやっていてくれたかもしれないが、少しは流れていたと思う。
紅魔女、とはいかなくてもただの人間ではないことは気付いていてもおかしくはなかった。
僕も人間だ、とは言っていなかったし。
でもどうだろう?
「あいつは馬鹿だったしなー。」
気付いてないかもしれないな。
そうだったらいいんだけど。
それか今日のことを忘れてくれたら。
そうすれば戦争が起きた時に会っても、あっちは動揺しないですむ。
僕はきっと揺らぐことはないだろうから平気だけど。