紅蒼ノ魔女(仮)
「じゃあ貴方は魔女のことをまったく知らないのね?」


「魔女どころかこの世界のことはさっぱりだよ。」



やれやれというように首をふる。



「いきなり攻撃されるし。

僕がいたところは平和だったからね。

剣も銃も、向けられたのは初めてだ。

ここは好戦的なところなの?」


「違うわよ。

貴方が…」


「魔女、だからでしょ?

それがまず意味不明だよ。

僕、魔法とかつかえないけど。」



手を前にだしてえいっとふってみても何も起こらない。


呪文が必要なのかも。



「一般的な魔女の知識だと…

そうね、簡単に説明しましょうか。

魔女には、翠、橙、蒼、紅の4種類の種族がいるわ。」



紅…


さっきの僕の髪の色だ。



「魔女の髪と瞳の色は種族の色と同じになるのよ。」



じゃあ僕は紅の魔女ってことか。


身に覚えはないけど。


鏡がなかったからわからなかったけど瞳も紅くなってたのかな?



「一目見ただけで魔女かどうかわかっちゃうんだね。」


「そういうことよ。

あと、耳にイヤリングついてない?」



僕の耳を指して言う。


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