紅蒼ノ魔女(仮)
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案の定、こうなった。
「一体サイリ様を連れて行って、何をしているの!?」
「話をしているだけよ!」
「だ・か・ら!
何の話かをきいているのよ!!」
「だ・か・ら、貴方には関係ないと言っているでしょ!!」
何故こうなったんだけ?
確かさっきまではしんみりした空気だったはずなのに。
…僕は城に戻ってきたらすぐにリーシィの部屋に向かった。
笑って「おかえり」と言ってくれたが、変化に気付いたらしい。
悲しそうな、寂しそうな表情に変わった。
「セオリーは、帰ってしまったのね。」
「……決めたのはセオだ。
これで良かったんだよ、きっと。」
「そうね。」
そう言いながらも、僕らは笑うことはできなかった。
本心なのに、本心じゃない。
その矛盾が心をぐちゃぐちゃにしていた。
それから僕は、リーシィに紅魔女とあった出来事を話した。
結局、戦争の理由はわからなかったことも。
「僕さ、沢山自分の意見を押し付けてきたんだ。
自分で決められない上下関係が可笑しい、ってね。」
リーシィは瞳をそらさずにきいてくれた。
「もちろん反発してきたよ。
だけど…」
あの時はわからなかった。
あの場所から離れていくうちに、思ったんだ。
「我慢してた気がするんだ。
僕に言いたいことを全て伝えられなかったのかもしれない。」
僕は魔女達を拒絶してきた。
それをきいてしまった後だから、何も言えなかったんじゃないかって。
「言ったそばから、後悔したかも。」
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案の定、こうなった。
「一体サイリ様を連れて行って、何をしているの!?」
「話をしているだけよ!」
「だ・か・ら!
何の話かをきいているのよ!!」
「だ・か・ら、貴方には関係ないと言っているでしょ!!」
何故こうなったんだけ?
確かさっきまではしんみりした空気だったはずなのに。
…僕は城に戻ってきたらすぐにリーシィの部屋に向かった。
笑って「おかえり」と言ってくれたが、変化に気付いたらしい。
悲しそうな、寂しそうな表情に変わった。
「セオリーは、帰ってしまったのね。」
「……決めたのはセオだ。
これで良かったんだよ、きっと。」
「そうね。」
そう言いながらも、僕らは笑うことはできなかった。
本心なのに、本心じゃない。
その矛盾が心をぐちゃぐちゃにしていた。
それから僕は、リーシィに紅魔女とあった出来事を話した。
結局、戦争の理由はわからなかったことも。
「僕さ、沢山自分の意見を押し付けてきたんだ。
自分で決められない上下関係が可笑しい、ってね。」
リーシィは瞳をそらさずにきいてくれた。
「もちろん反発してきたよ。
だけど…」
あの時はわからなかった。
あの場所から離れていくうちに、思ったんだ。
「我慢してた気がするんだ。
僕に言いたいことを全て伝えられなかったのかもしれない。」
僕は魔女達を拒絶してきた。
それをきいてしまった後だから、何も言えなかったんじゃないかって。
「言ったそばから、後悔したかも。」