紅蒼ノ魔女(仮)
「あははははっ!!

もう最高よ、サイリ!!」



ついに大声で笑い出した。


出た、お姫様とは思えない姿。



「姉さんが楽しそうで良かったよ。

それより、行こう。」


「そうね。

……ぷっ。」



リーシィに対しての扱い方が慣れているな。


苦労してきたんだな、弟。



_________
___________


「遅いわよ!

いつまで待たせる気!?」



部屋に戻ると虎がいた。



「虎だわ。」


「虎だな。」


「虎だよ。」



リーシィ、サイリときて最後に僕が言った。



「えぇ、確かに虎よ!

だけど3人共言う必要ないでしょ!?

そして、カイヒに関しては知っている人物に何言ってるのよ!!

ていうか貴方が呼んだ癖に嫌そうな表情するな!!」



一気に言ってはぁはぁと肩(?)を上下に動かす虎もといトラ。


悪いことしたな。


「ごめん、トラ。」


「わかればいいのよ、わかれば…」


「君は人物じゃないと思う。」


「そこは流しなさいよ!!」



トラに間違いを言わせてしまった。


いやぁ、悪いことをした…


思ってないけど。



「はぁ、疲れたわ…」


「本当にね。

一体誰のせいでこんなに疲れたんだか。」


「いや、貴方のせいでしょ!?」



うっ、とやってしまったというような表情のトラ。


面白かった。


よし、勝ったところで話を戻そう。



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