紅蒼ノ魔女(仮)
何って…



「魔銃?」


「完璧脅しじゃねぇか!?」



今度はクルに突っ込まれた。



「違うよ。

これは現時点での敵からの攻撃を跳ね返すために持っているだけなんだから。」



と言った途端、空から雷が落ちてきた。


右手を上げ、弾を放つ。


その弾は雷に当たると弾け、風のシールドを作った。



「これでわかった?」


「あ、あぁ。」


「さて、レオラ。

どうする?」



カチャッ


銃口を頭にあてる。



「だから脅しだろうがぁ!?」


「まったく、クルはうるさいなぁ。

冗談だって。

……半分くらいは。」


「おぃいいぃ!?」



ははははっ。


クルの反応を見て笑う。



「カイヒ様…

面白いのはわかりましたが本題に戻って下さい。」


「ゴメン、ゴメン。

じゃあ、本当にどうする?

選んで。」



すぐに答えられないのはわかる。


だけど、こちらもあまり時間はない。


え、さっきまでの時間?


無駄じゃないよ。


僕が面白いと感じるために必要な時間だったからね。



「…ようは、仲間を傷付けてもいいか、ということだよ。

君がこのまま僕達と戦うことを選んだなら、僕は容赦なくいかせてもらうよ。」


「…脅しですか?」



レオラが問いかけてくる。


誰もが違うと答えると思ったはずだ。


だけど。



「そうだよ。」



さっきまでとは違い、低いトーンで静かに言った。


唾を飲み込む音が聞こえた。



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