紅蒼ノ魔女(仮)
「まだ、だ……!!」



「そう、です……!

私達の願いを叶えるまでは絶対に……!」




なんかさ、すごくいいこと言ってるっぽいけど。




「どうしてわからないかなー。

……それが間違いなんだよ。」



「貴様に何がわかる……!!」



「わからないよ。

君達がどうしてそんなことを言っているのか、僕にはわからない。」



僕はに疑問だった。


何故彼女達が『願い』という言葉の前に私『達』という複数系の言葉を使うのか。




「それは本当に君『達』の願いなの?」



「そうだ!!」



「へぇ。

じゃあ何故君達しかここにいないのかな?」




頂達が息をのんだのを見逃さなかった。




「君達の仲間は今、あの草原で戦ってるよ?

何も知らないまま、ね。

……まさか自分達の天敵が手を組んで人間に復讐しようとしてるだなんて、考えてもいないんじゃないかな。」




可哀想に。



これは信頼されてない、に繋がるのではないか。




「みんなバカみたいに必死だったよ。

ただ相手を倒すためだけに戦ってた。」





そこに意味なんてあったのだろうか。



きっと深く考えずに戦っていたんだ。



それが当然だとでもいうように。




「真実を知ろうか。」




いきなり話を変えた僕に驚きの視線が向けられる。




「シュリアが狙われる訳を話してあげるよ。」






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