紅蒼ノ魔女(仮)
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そして僕は語った。



昔、人間と魔女の間に何があったのか。



人間がどれだけひどいことをしたのか。



魔女がどれだけ傷付いたのか。



サイリと頂達以外、みんな驚きの表情を浮かべていた。



そんなの知らない、そう顔に書いてある。



だけど。




「これが真実だよ。」




絶対に変わることのない真実。




「人間は魔女に恨まれて、憎まれて仕方のないことをした。」




「それが!」




シュリアが突然声をあげた。




「たとえそれが真実だったとして!

それでなんで私が狙われなくてはならないのよ!」




そう、ここからはサイリも知らない。




「アーリ・フレニィ。」




その名前を口にした途端、蒼魔女の頂が攻撃しようとしてきた。



それを軽々と防ぐ。




「名前を聞くだけで頂を怒りや憎しみで震わせる。

この人が……君の曾祖父が最初に魔女を傷付けた人物だ。」



「そんなっ!?」



「魔女は幸せを壊された。

だから君を幸せになんてさせないつもりだったんだよ。」




あわよくば親族共々ってね。




「簡単でしょ?

君が狙われたのはただそれだけ。」



「それで私が狙われる!?

ふざけないでないでくれるかしら!!」




怒り狂った表情を浮かべ、ひたすらに感情をぶつける。




「曾祖父が何よ!

私は会ったこともないわ!

それで私の幸せを奪うだなんて……!!」



「そうだね、君は確かに悪くない。」




でも。



そう言ってから僕は、さっきは言えなかった言葉を続ける。





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