紅蒼ノ魔女(仮)
そんなんじゃなくて、この魔銃にしかできない何かがある。


そんな気がする。


だってそうじゃないと…



「面白くないじゃん。」


「…何か言った、カイヒ?」


「別に。

それより今日はこれでお終い?」


「そうね。

いくら魔力が大きいからってつかい過ぎはよくないわ…って言ってるそばから撃とうとしない!」



ちっ、構えてたのがバレたか。


そうだ。


こっそり見つからないように撃つ練習もしておこうかな。


魔銃自体の気配を消したりとかも。


そうしたら不意打ちを狙える。



「今最低なこと考えていなかった?」


「そんな訳ないじゃん。」



危ない危ない。


警戒されては意味がないからな。



「まぁいいわ。

それじゃお開きにしましょう。」


「じゃあ僕は帰るね。」


「それは構わないけどそのまま帰る気?」



そのままって…


あ、魔銃どうしよう?


消えろ、と心の中で呟く。


すると思った通りスッと手から消えた。


よし、これで大丈夫だ。



「じゃ今度こそ帰るね。」


「あんたは自分から魔女ってバラしに行くのかしら?」



あれ、いつの間に?


髪が紅色にかわっている。


あ、多分魔銃を出した時か。


髪がバサッてあがって耳が出たような気がする。



「基本魔法はイヤリングが見えて、魔女の姿になっている時しかつかえないわ。」



うっかりつかってしまった時とかにバレちゃうかもしれないもんね。



「帰る前に一つ聞いてもいいかしら?」



耳にかけられた髪を戻し茶髪になった僕にきいてくる。



「何?」



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