紅蒼ノ魔女(仮)
くそ、街まで逃げ切れる訳ないし。


今は少しでも防げればいいだろう。


とっさに逃げる方向を変え、森に向かった。


どこに出るかわからないけどそんなの気にしてる余裕ないよね。


成るようになるでしょ、きっと。


最後にまた銃弾をあてられ、血が出た、と思う。


そして森に入った。



「追えー!」



動きやすい服装の為、距離を離すことができたが、そんな声が聞こえてきたので油断はできない。


足が疲れてきて止まりたくなるが無理矢理動かす。


走って走って走る。


どれくらいたっただろうか。


大きな石の壁が見えた。


それに触れるとふっと力が抜け、膝をついてしまった。


すると所々が痛み出した。


腕や足に沢山の傷ができていて血が出て赤くなっている。


銃弾は全てかすっただけだったが、剣でやられた切り傷は深めだ。


「疲れてるだけじゃ、なかったんだ。」



壁を支えにして身体を引きずるようにして前に進む。


だけど…



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