いちごな3人の女の子の物語
そんな事を思ってたうちに、また俊吾がシュートを決めた。
「よっしゃー!あと1点〜」
「女子相手に本気になんないでよ!ガキ!」
「負け惜しみ?」
「…まだ負けてない!!!!これからだし!これから!!」
私はポニーテールになっている髪をキュッと結び直し、ドリブルし始める。
「…ねぇ、俊吾」
「何だよ」
「私がこれで逆転して勝ったらさ、何かちょーだいよ」
「はぁ?ふざけんなよ」
「目標がある方が燃えるじゃん」
さっきのお返しだ。
意地悪な目で俊吾を見た。
「それとも何?私に負けると思うから、嫌なのぉ?」
へん、と笑う私に俊吾はイラッとしたみたい。
「早紀なんかに負けるかバカヤロー!!!!」
「私だって俊吾なんかに負ける気しなーい」
私たちはコートを駆け出した。