【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
「零を返して」
零が隣にいてくれれば、他は何もいらない。
お金も、家も、すべて。
だから……返して。
「それは……駄目だなぁ」
クスクスと零とはまた違ったいやらしい笑みを浮かべるあの人。
どうして……
「どうしてよ…」
「最終的には俺の所有物だからだよ。零もメイドたちも、屋敷も…すべてな!!! お前もだよ、朱里」
「は……?」
屋敷はまだ分かる…
人を所有物?
この人はどこまで下劣なの?
零がちらりと視界に入ったけど…
下を俯いていてよく顔が見えなかった。