【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
*・+。Special Another Story。+・*
▼2回目のプロポーズと、2人。
朝、パチリと目が覚めた。
今日は私の誕生日。
20回目の誕生日。
ゆっくり天井を見回して、そして静かに寝息を立てる愛おしい人を見つめる。
隣ですやすやと眠るのは、執事兼婚約者の零。
綺麗な肌をなぞるように、指先をなめらかに滑らせる。
「ん…っ、朱里?」
眉を潜めながらうっすらと目を開けた零。
少し瞳が潤んでいて可愛らしい。
「私に起こされるなんて執事失格ね」
「っ申し訳ございませ…ん」
零はまだ寝惚けているのか、私の冗談も通じない。
眠そうに欠伸をこらえている。
2人で寝るようになるのはかれこれもう2年。
婚約を交わした日から、時々一緒に寝るようになったんだ。
最初は子供みたいで恥ずかしかったけど…
零の見たことない顔が見れて、幸せ。
「朱里、おいで」