【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
「先生~っ!」
「ど、どうしたの? 川野さん」
「藍澤さん、なんか体調悪そうなんで保健室連れて行ってあげてもいいですか?」
隣の席の綺麗な顔立ちをした彼女。
ピンと腕を上げながら、さらさらの長い髪を揺らす。
「確かに、顔色悪いわね…一緒に行ってあげてくれる?」
「はーいっ」
また髪を揺らして、私の方を振り向くと『行こうか?』と綺麗な笑顔を浮かべる。
大女優のような、気品のある綺麗な笑顔。
私は小さく2回頷いて、彼女と2人で教室を後にした。
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泣きそうな私にとっては、すごくいいタイミングだった。
…お礼、言わないと。
「あ、あの…!」
「うーん?」
「有難うございました」
少し先で立ち止まる、美少女にぺこっと頭を下げる。
「いいのっ! だって泣きそうだったし…それにあんまり学校来ないしさ? ずっと気になってたんだ」