【番外編更新中】鬱気味お嬢様の甘い諸事情。
車酔いの怖さは、自分が一番知っている。
小さい頃、言った遠足のバスの中本を読んでいたら気持ちが悪くなってみんなの前で嘔吐してしまったことがある。
それを見た子が貰い嘔吐をしてしまい、それをまた見た子が嘔吐。
もうまさにあれは地獄絵図だろう。
それからというもの、人と一緒に車に乗れなくなってしまったのだ。
零にもそんな姿見られたくない!
慌てて本を閉じて、鞄にしまい音楽を流す。
せっかく退屈を潰せると思ったのに…。
気を紛らわすように、クラシック音楽を口ずさむ。
久しぶりに、ヴァイオリンでも弾いてみようかしら。
そう考えてるうちに、うとうとと眠気が襲う。
嗚呼、もういいや。
…寝てしまおう。
また起きてから、色々考えよう……
―――ここでプツンと意識が途切れた。